剣盾シーズン33(GSシングル最終シーズン)で使用した構築を紹介します。結果は振るわなかったものの最も力を入れたシーズンだったので記事に残します。
最高186X、最終1818、747位でした。
構築の概要
どんな構築にも選出できるチョッキホウオウ
GSシングルにおいては特に選出択が無数に発生すると感じていました。私はそれが嫌で、最も選出したい枠である禁伝を多く選出し強く使うため
・飛行技を強く使えること
・受けが効きにくいこと
・ある程度の行動保障があること
・ザシアンに強いこと
・非ダイマックスでも十分運用できること
の5点を求め、条件を良く満たすチョッキホウオウから組み始めました。
ザシアンより素早くスイープ・崩しを行える黒バドレックス
ホウオウを使用するにあたり、削られた後に繰り出されるザシアンが嫌なポケモンの筆頭でした。上記の選出択を減らしたいという考えもあり、禁伝枠のもう一体に
・ザシアンより早いこと
・行動保障があること
・受けにくいこと
を重要視し、襷黒バドレックスを採用しました。
クッション性能・ 詰ませ性能の高いポリゴン2
ホウオウが苦手なランドロスに対してはどんな技を打たれても問題ないような明確に強い引き先を用意したいと考えました。
そしてホウオウと共に選出することでホウオウの再生力を生かしながら相手のサイクルに負担をかけていくことができるポケモンが欲しく、HBポリゴン2を採用しました。
このポケモンは環境に多いバドザシの並びに対して積極的に選出することができる点も魅力的でした。
崩しの相性補完に優れた水ウーラオス
禁伝2体が苦手なランドロス・ガオガエン・バンギラスなどといったポケモンが含まれたサイクルに対してそれらを起点に崩しにいけるよう珠水ウーラオスを採用しました。
似た性質を持つポケモンとしてウオノラゴンがいますが、技選択の難易度・悪ウーラオスに対し投げられること・ダイマックスを強く使えることの3点から水ウーラオスに軍配が上がりました。
カイオーガ絡みに強いナットレイ
ここまででザシオーガなどのカイオーガ入り構築に対して弱かったためHDナットレイを採用しました。
水電気無効の特殊受けとしてトリトドンがいますが、叩き+宿り木でポリゴン2等の受けに対して強い点・ガマゲロゲに対して動きやすい点・スリップダメージによって裏のポケモンの圏内に入れられる点を評価しました。
苦手なザシイベルや積み展開に強いメタモン
この並びではザシイベルであったり、ポリゴン2で止められない物理積みATが重く対処が難しかったためメタモンを採用しました。ただ積極的に投げられるポケモンではなく、構築の要改善枠でした。
個体紹介
ホウオウ
構築の組み始めで汎用性の鬼。カイオーガ・黒バドレックス・サンダー等に強くなれるようとつげきチョッキを持たせました。
技はメインウエポンのせいなるほのお・ブレイブバードは確定、残りの2枠にはバンギラスへの打点となりダイアースのD上昇が強いじしん、ラグラージにステロを撒かせずヌオー等にも刺さるギガドレインを採用しました。
特殊により厚くでき瞑想の起点にならないマジカルフレイムも候補としてありましたが、欲しいと思う盤面の多さを見て地震とギガドレを選択しました。
イベルタルなどと異なり、非ダイマで十分なパワーを持っており、黒バドレックスや水ウーラオスでダイマを切りたいときに気兼ねなく切れる点が良かったです。
相手のダイマ技を受けてから裏に引いてターンを枯らし、後発ダイマを通す動きは非常に強かったです。理論値が非常に大きく、禁伝の中で最も強いと言えるほどのポテンシャルを感じました。
考察通りほぼすべての構築に対して選出し、"何かしらの仕事を"ではなく"十分な仕事を"してくれました。
黒バドレックス
バドレックス黒@きあいのタスキ(じんばいったい・おくびょう)
175(0)-×( )-101(4)-217(252)-120(0)-222(252)
アストラルビット/サイコショック/ちょうはつ/わるだくみ
ぽけっとふぁんくしょん!よくあるバドホウオウの並びでは黒バドレックスがスカーフを持っていますが、ホウオウ@1で相手を疲弊させた後に打ち分けながらスイープする動きが強い点やラッキーやポリゴン2といった受けを単体で倒すことができる点を評価しきあいのタスキを持たせました。
技はほぼ確定枠であるアストラルビット・サイコショック・わるだくみに加え、崩しや起点阻止のためにちょうはつを採用しました。
この挑発は構築全体として重いステロ対策も兼ねています。他にもラッキーに対してよく使い、仕事をさせることなく起点にしていました。
またこの構築では襷で採用していますが相手がスカーフ読みの行動をしてくることがしばしばあり、このことから見せ合い段階で拘り持ちがバレていると動かしにくいということを改めて感じました。
ポリゴン2
努力値はランドロスを始めとした地面勢に投げるためほぼHB特化。Sは麻痺が入った最速ウーラオス抜きに設定しました。
特性はランドロス・ホウオウ等を意識してトレース。
技はテンプレのれいとうビーム・イカサマ・でんじは・じこさいせいそのままで採用しました。
電磁波はザシアンやウーラオスに入れることでホウオウで縛りやすくなるため有効でした。
環境に存在する多くのポケモンに対してクッションとして投げ、ホウオウの再生力を活用していました。また高火力特殊以外に対しては詰めの動きとしても使えるためあらゆる構築に対して選出しやすかったです。
水ウーラオス
ウーラオス水@いのちのたま(ふかしのこぶし・ようき)
175(0)-182(252)-120(0)-×( )-81(4)-163(252)
すいりゅうれんだ/インファイト/つばめがえし/れいとうパンチ
ぽけっとふぁんくしょん!バドホウオウを受けるポケモンに対して圧倒的崩し性能を持つポケモン。
持ち物は技選択の自由度を上げ、ダイマックスを強く使うためにもいのちのたまを持たせました。
素早さは激戦区であり、最速ランドロスの上を取れると嬉しいため最速で設定しました。
技は確定枠のすいりゅうれんだ・インファイトに加え、ダイマックスを使って相手のザシアンやムゲンダイナの上を取るためつばめがえし、飛行タイプ全般やジガルデに打てるれいとうパンチを採用しました。
使っている中でリーチを届かせるためにアクアジェットを持たせたい場面も多かったですが、燕返しも冷Pも外せる技ではなかったためこのまま採用しました。
特にバンギラス入りに対しては積極的に選出し、黒バドを使って釣って有利対面を作り出すことを意識していました。
禁伝に対しては不利を取りがちなので選出するかどうかよく見極めることが重要でしたが、選出した際は常に相手の構築を破壊してくれました。
ナットレイ
ナットレイ@たべのこし(てつのトゲ・なまいき)
181(252)-114(0)-152(4)-×( )-184(252)-22(0)
ジャイロボール/はたきおとす/やどりぎのタネ/まもる
ぽけっとふぁんくしょん!カイオーガ入りに対し強くクッションになれる駒として採用。
技は確定枠のジャイロボール・やどりぎのタネ、受けに対して強く出るためのはたきおとす、残飯とのシナジーや相手のダイマックスターンを枯らすことを考えまもるを採用しました。
数値が足りず十分な耐久が確保できているとは言い難いですが、鉄の棘や宿り木によるスリップダメージが偉く黒バドやホウオウの攻撃圏内によく入れてくれました。
メタモン
ザシイベルや積みに対する切り返しとして採用しました。
ザシアン入り構築に対して初手水ウーラオスを投げたいときに、裏にメタモンを置くことで最低限の出し負けケアをしていました。
しかしながら結果的に選出択を生むことになってしまい、あまり選出できませんでした。
選出
よくいる禁伝の並びに対する基本選出です。
・vs ザシオーガ⋯⋯
・vs ザシバド⋯⋯
ホウオウ@1で削って最終的に黒バドを通す動きを狙います。微有利。
・vsザシイベル⋯⋯
なるべく相手に先にダイマックスを使わせ、後発ダイマックスで切り返すようにしていました。ヒトムが相手の構築に含まれることも多く不利。
・vs ザシホウオウ・バドホウオウ⋯⋯ or
相手のホウオウがHB型だと厳しいため、可能であれば水ウーラオスで崩しに行きます。微不利。
・vs イベルダイナ⋯⋯ ( or )
水ウーラオスにダイマックスを切って相手のムゲンダイナを倒し、イベルタルのダイマックスをなんとか凌ぐ形になります。不利。
・vs ホウオウダイナ⋯⋯
一方こちらは水ウーラオスで数的有利を取った後、相手のホウオウをポリ2で見れるため有利。ただスカーフダイナには勝てませんでした(2敗)。
・vs ジガザシ⋯⋯
バドレックスの挑発と水ウーラオスの冷Pが生きます。有利。
・vs イベルネクロ⋯⋯
相手に先にダイマックスを使わせた後、ホウオウで詰めていきます。微有利。
・vs ゼルネネクロ⋯⋯ ( から2)
相手のエースであるゼルネアスに対してホウオウが有利なのでHPを大事にしながら立ち回り、相手のダイマックスにこちらのダイマックスを合わせて対抗します。有利。
これらに加え、相手の構築にバンギラスがいたときは被選出率が90%くらいあるので相手の並びに関わらず水ウーラオスを積極的に選出しました。
重いポケモン
・イベルタル⋯⋯ホウオウが削れると受からない破壊神でした。黒バドの選出も躊躇せざるを得ず選出のパワーが落とされたのも要素の一つです。ホウオウが吹っ飛ぶので物理は原則切っています。
・ヒートロトム⋯⋯ホウオウ入り構築に対するカウンターとして使用率がどんどん上がっており厳しかったです。被選出率は100%なので黒バドか水ウーラオスをなるべく選出するようにしました。
・HBホウオウ・HBアッキサンダー⋯⋯崩しにくいだけでなく、それぞれアタッカーも考慮しなければならずテンポを取られがちでした。
・両ウーラオス・ウオノラゴン⋯⋯一度有利対面を作られるとリソースが大きく奪われるため非常に厳しかったです。
・バンギラス⋯⋯水ウーラオスで崩せるとはいえ、ホウオウのダイアースで飛ばず選出を歪めざるを得なかったため重いポケモンの欄に入れました。
・ステロ持ち⋯⋯ホウオウのダイソウゲン・黒バドの挑発・水ウーラオスの水流連打等でなるべく打たせないようにしましたが、どうしても撒かれるときは撒かれますしその試合は厳しいです。
所感
構築名は既存のバドホウオウの形と大きく異なることからつけました。
来月からのルールが禁伝幻無制限と聞いてから、目標のレート2000を今期達成せねばと思い今までで一番考察し一番対戦数を重ねました。しかしながら1800を達成してから数日間ずっとレートが上がりませんでした。
メタモンとナットレイの枠が微妙ではありましたが構築全体としては強いと感じていただけに悔しいです。
ポテンシャルはあるのでレンタル使ってほしいですと書こうと思いましたがこのルール終わってしまいましたね。残念。
SV発売までに自分の中で何かしらの結果を出すべく引き続き頑張ります。
追記
今期最大の悪運が凄すぎたので紹介します。雷1発痺れからの6連麻痺なのでその部分だけ単純計算すると、
0.7*0.3*0.256≒0.005%
です。流石に驚きました。宝くじを買ってこようと思います(思いません)。
それと黒バドレックスでラッキーに対してドヤ顔挑発を打ったところシャドボ持ちに3回わからせられました。今期のラッキーのシャドボ所持率って12.4%もあるんですね。悲しい。
おわりに
構築紹介は以上となります。
最後までお読みいただきありがとうございました。